インターネット詐欺リポートは詐欺ウォール®の検知エンジンを強化するために調査・収集しているインターネット詐欺サイトを分析したレポートになります。2023年9月度のインターネット詐欺リポートでは、サポート詐欺が増加傾向にある点を取り上げます。
ウイルス感染を装ったサポート詐欺が増加傾向
9月と10月の速報ではサポート詐欺が増加傾向にあります。手口としては、アダルトサイトなど様々なサイトにバナーなどが貼ってあり、それをクリックしてしまうと、ウイルスに感染しているなど音声付きで通知されます。パソコンでは全画面表示で表示される場合もあり、リテラシーの低い人にとっては閉じる方法がわからず、音声を止めるため電話をしてしまうなど被害に遭う可能性があります。またAmazonやMicrosoft系のクラウドサービスが利用されているケースが数多く見られます。遭遇した場合は「Alt+Ctrl+Delete」を押してタスクマネージャーを起動し、プロセスからブラウザのタスクを切れば止めることができます。
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
今後は、マイナポイント・NTT docomoのフィッシング詐欺に注意
10月の速報ではマイナポイント・NTT docomoのフィッシングサイトが増加傾向にあります。マイナポイントは20,000円分のポイントプレゼントなどと語り、フィッシング詐欺サイトに誘導する手口が見られました。NTTdocomoも大切なお知らせなどと語りフィッシング詐欺サイトに誘導する手口が確認されています。NTTdocomoは2段階認証の設定が可能なため、ユーザーは設定を行っておくことが重要です。また来年の確定申告に向けてすでに国税庁のフィッシングサイトが少しずつ増加傾向にありますので、併せて注意が必要です。
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
フィッシングサイトブランドランキング
9月度は「三井住友カード」が1位になりました。毎月一定の報告がされており、引き続き注意が必要です。
また交通系のフィッシングサイトも高止まりしており、ETCは実数ベースで、28%上昇しています。またSoftBankのフィッシング詐欺は認証情報を盗む手口で構成比は8ポイント増加、実数ベースでは11%上昇しています。
フィッシングサイトカテゴリ別構成比
9月度は、三井住友カードの報告数が増加したことにより、クレジットカードの構成比が14ポイント増加しています。また携帯キャリアはSoftBankの報告数が増加したことにより構成比が5ポイント増加、前月「使えるくらうど見積」の影響で大きく増加したクラウドサービスは報告数が激減し18ポイント減少、一過性であった可能性があります。構成比が11ポイント増加したWebサービスは交通系サイトのフィッシングサイトが増加したことが影響しています。
※5ポイント以上上昇したカテゴリは黄色の矢印になります。
※5ポイント以上減少したカテゴリは灰色の矢印になります。
2023年9月 詐欺サイト検知率リポート
詐欺ウォールとは日本人をターゲットにしたインターネット詐欺をブロックする、ネット詐欺専用セキュリティソフトです。従来の検知手法である「ブラックリスト検知」に加え、詐欺ウォール独自のネット詐欺検知エンジンである「ヒューリスティック検知」「AI検知」のトリプルブロックで、ウイルス対策ソフトでは検知困難な巧妙な手口の詐欺サイトを検知します。
詐欺ウォールを開発・提供するBBソフトサービスでは、公的機関などとの連携によって収集した詐欺サイトURLを利用し、定期的に詐欺サイトの検知率調査を行っています。2023年9月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知率は99%と他社と比較し高い結果となりました。
<検知率調査概要>
https://www.sagiwall.jp/report/about_report.html
<調査期間>
2023年9月6日、9月12日、9月13日
<調査対象URL>
公的機関などから提供された詐欺サイトURL計294件
<調査結果>
2023年9月 詐欺サイト検知数リポート
2023年9月の詐欺ウォールによる詐欺サイト検知数は6,159,993件で、2023年8月と比較すると、170,677件減少する結果となりました※。
※以下記載のアプリバージョン以上の詐欺ウォールを利用しているお客様のアクセス数値を集計
Windows版:3.3.0 / macOS版:3.5.0 / Android版1.7.0 / iOS版3.2.0.4
9月度詐欺ウォール利用者が遭遇している詐欺サイトの傾向
9月度に詐欺ウォール利用者が遭遇している詐欺サイトのTOP3が以下となります。実際に遭遇しているネット詐欺サイトと調査収集しているネット詐欺サイトでは違った傾向が見られます
1位 Apple ID
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
今月も検知ベースではAppleは1位となっています。日本ではiPhoneユーザーが多くのシェアを占めており、上位にランクする傾向があります。
2位 イオンカード
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
イオンカードは前月に比べ実数ベースで約3倍に増加しています。
3位 ヤマト運輸
※画像はフィッシング詐欺サイトのイメージであり、本文内容とは関係ありません。
3位はヤマト運輸となり、前月22位から大きく増加しています。お問い合わせシステムを騙ったフィッシングサイトになります。
※本記事に記載の「詐欺ウォール」の対象には、「詐欺ウォール」の名称で提供する製品の利用者のみでなく、他の名称で提供している製品の利用者も含まれます。
フィッシング詐欺被害防止のポイント
メールやSMSで案内されたURLが正規のURLか確認する
メールやSMSメッセージ上のリンクはクリックせず、事前に登録しておいたブックマークやウェブ検索で正規サイトへアクセスする。 または、怪しいサイトを診断する無料サービスを利用し事前にURLをチェックする。
個人情報やクレジットカード番号の入力を促すメール・SMSに注意する
クレジットカード会社などでは、個人情報やクレジットカード情報などについてメール・SMSでの問い合わせは行っていないため、情報入力させるページに誘導するメールには細心の注意を払いましょう。
ログインID・パスワードの使い回しを控える
複数のサービスサイトで同じログインID・パスワードを使い回していると、フィッシング詐欺によってログインID・パスワードが詐取された場合、他のサービスサイトの不正利用被害に遭う可能性が高まります。被害を最小限に抑えるためにもログインID・パスワードの使い回しはせず、サービスごとに登録内容を変更し管理を行うようにしましょう。
セキュリティソフトやネット詐欺専用ソフトを導入する
犯罪者の手口は日々巧妙化しており、今まで意識してきた対策が通用しなくなる可能性があります。日々進化するネット犯罪に対抗するにはセキュリティソフトを導入することも必要です。不審なサイトにアクセスした際に注意喚起を行ってくれます。